メールには、電話・手紙・FAXにはないさまざまなメリットがあります。と同時に、デメリットもあります。メールの持つメリット・デメリットを理解し、その時に最良のコミュニケーション法をとることが重要です。ここでは、電話・手紙・FAXにはないメールのメリット・デメリットを紹介します。

メールのメリット

無料である

電話・手紙・FAXと異なり、メールは何通出しても無料です(正確にはインターネット通信料はかかります)。ですので、通信コストを気にすることなく、たくさんの人に同時にアプローチをすることができます。

たとえば、極端な例を挙げれば、82円の封書を2,000件送ったら164,000円もかかってしまいますが、メールの場合は、2,000件だろうと10,000件だろうと、何通送っても0円です。

同時にたくさんの人に送れる

電話・手紙・FAXでは、基本的に「1対1」のコミュニケーションですが、メールであれば、同時に複数の人に対して情報を発信することができます。

多くの人に対して情報を発信しようとするときほど、メールは労力を小さくしてくれます。1人に送ることも、10,000人に送ることも労力にさほど大きな差はありません。

相手の時間を拘束しない

電話の場合は、相手の時間が合わなければコミュニケーションをとることができません。しかし、メールは相手の受信箱で開封されるのを待っていますので、相手の時間を拘束しません。

この点は、手紙・FAXも同様です。

デジタルデータなので、検索しやすい

手紙・FAXは、電話と違って履歴が残ります。もちろん捨ててしまった場合は残りませんが…。ただし、収納するスペースも必要で、なおかつ検索するとなると大きな労力が必要になります。

メールであれば、保管するスペースも必要なく、時系列に並べたり、送信者ごとに並べたりすることで、検索することも簡単にできてしまいます。また、キーワードなどで検索することもできるため、紙媒体のものと比べ、検索性ははるかに優れています。

さらに、データとともに、送受信の日時が残るため、始まりから現在に至るまでのプロセスを時間軸に沿って追いかけることができます。

トラブルを防げる

メールは送受信の記録が残るため、「送った」「送らない」というような後々面倒なことになりそうなトラブルを防ぐことができます。また、データが残るため、「言った」「言わない」といったトラブルも防ぐことができます。

メールのデメリット

メールを使っていない(使えない)人もいる

メールのメリットに、同時にたくさんの人に送れるというのがありますが、注意しなければならないのは、メールそのものを使っていない人もいることです。パソコンがない・キーボードでの入力が苦手など理由はそれぞれかもしれませんが、メールを使っていない(使えない)人が一定数いることは理解しておかなければなりません。

このような人に、メールを送ったとしても開いてもらうまで1週間以上かかることがあることを念頭に入れておかなければなりません。また、メールというツールを嫌っている人も一部いることも理解しておかなければなりません。

リアクションがあるまで、読まれたのかわからない

相手の時間を拘束しないというメリットがある反面、リアクションがあるまで読んでもらったかどうかわかりません。早く返事がほしいのであれば、それを意識して件名・文面を作るか、あるいは、電話をしたほうがスムーズです。

また、直接会って話をすれば、簡単に伝わるような微妙なニュアンスや意図もメールだと伝わりにくくなります。

データが残る

基本的に、1度送ったメールは取り戻すことができません。手紙であれば、投函後であっても郵便局で回収できる可能性が残りますが、メールは、送信した瞬間に電源を抜いたとしても通常は間に合いません。また、インターネットにのった情報は、デジタルタトゥーと呼ばれるように、半永久的に残ります。

送ったメールで後悔しないように、送信する前には、内容を十分に確認することが必要です。

コミュニケーションが簡素になりがち

定型文や、用件ばかりのメールを送っていると、どうしてもコミュニケーションが無機質なものになりがちです。電話や直接会って話すときのように、声や表情で補うことができないので、表現や言い回しに工夫をすることが必要です。

とくに、クレーム対応の場合は、メールだけで連絡することは大変危険です。クレームを言ってきている相手は大抵感情的になっています。ですので、クレームやトラブルに対応するときには、メールよりも、電話や直接会ってコミュニケーションをとることが必要です。

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